古物商の許可証を取得するには?申請場所・必要書類・手数料を解説

- 古物商許可は、中古品を業として売買・交換する場合に必要な許可です。
- 申請窓口は営業所を管轄する警察署の生活安全担当課です。
- 申請手数料は19,000円で、これは許可が下りなくても返ってきません。
- 審査期間はおおむね40日程度が目安です。
- 無許可営業は3年以下の懲役または100万円以下の罰金の対象です。
古物商の許可証の結論

古物商の許可証とは、中古品を「業として」売買・交換するために必要な、都道府県公安委員会の許可です。
ここでいう「業として」は、利益を出す目的で反復して取引することを指します。一回だけ自分の不用品をフリマで売る、というのは含みません。
許可の権者は、営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会です。実際の申請窓口は警察署になります。
許可要件の中核は3つ。主たる営業所を設けること、営業所ごとに管理者を置くこと、そして欠格事由に該当しないことです。
申請場所
申請場所は、営業所の所在地を管轄する警察署の生活安全担当課です。

私が申請に同行する際は、必ず事前に管轄署へ電話を入れます。担当者が常駐していないことがあり、アポなしで行くと出直しになるからです。
許可を出すのは都道府県公安委員会ですが、書類を受け取り、面談するのは警察署です。複数の都道府県に営業所を持つ場合は手続きが変わるので、これは最初に窓口で確認したほうがいい。
手数料
古物商許可の申請手数料は、全国共通で19,000円です。
注意してほしいのは、この19,000円は審査の手数料だという点。仮に不許可になっても返金されません。
| 項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 申請手数料 | 19,000円 | 不許可でも返還されない |
| 住民票など各種証明書 | 数百円〜 | 市区町村で取得 |
| 行政書士に依頼する場合の報酬 | 別途 | 自分で申請すれば不要 |
住民票や登記されていないことの証明書など、添付書類の取得費が別にかかります。私の感覚では、自分で全部やる場合の実費は2万円台に収まることが多いです。
必要書類

必要書類は、許可申請書本体に加え、本人と管理者の身分や経歴を証明する添付書類で構成されます。
個人申請と法人申請で必要なものが変わります。法人は会社の登記事項証明書や定款が追加で必要です。
| 書類 | 個人 | 法人 |
|---|---|---|
| 許可申請書 | 必要 | 必要 |
| 住民票(本籍記載) | 本人・管理者 | 役員全員・管理者 |
| 略歴書 | 本人・管理者 | 役員全員・管理者 |
| 誓約書 | 本人・管理者 | 役員全員・管理者 |
| 登記されていないことの証明書 | 本人・管理者 | 役員全員・管理者 |
| 登記事項証明書・定款 | 不要 | 必要 |
役員が複数いる法人だと、人数分の住民票や略歴書を集めることになります。ここで時間を食う人が多い。早めに動くのが正解です。
許可申請書(古物営業法施行規則別記様式第1号)
許可申請書は、古物営業法施行規則の別記様式第1号という決まった書式で作成します。

ここで申告するのが、扱う古物の品目です。古物は施行規則で13品目に分類されており、自分が売買するものにチェックを入れます。
| 区分 | 具体例 |
|---|---|
| 美術品類 | 絵画、骨董品 |
| 衣類 | 古着、着物 |
| 時計・宝飾品類 | 腕時計、貴金属、ジュエリー |
| 自動車 | 中古車、その部品 |
| 自動二輪車・原付 | 中古バイク、その部品 |
| 自転車類 | 中古自転車 |
| 写真機類 | カメラ、レンズ、望遠鏡 |
| 事務機器類 | パソコン、コピー機 |
| 機械工具類 | 工作機械、電動工具 |
| 道具類 | 家具、ゲーム、楽器、CD・DVD |
| 皮革・ゴム製品類 | バッグ、靴 |
| 書籍 | 古本 |
| 金券類 | 商品券、切手、チケット |
迷ったら、扱う可能性のある品目を広めに選んでおくのが私のおすすめ。後から品目を追加する変更届はやや面倒なので、最初に押さえておくほうが楽です。
添付書類
添付書類の柱は、住民票・略歴書・誓約書・登記されていないことの証明書の4点です。
「登記されていないことの証明書」は聞き慣れないと思います。これは成年被後見人などに該当しないことを示す書類で、法務局で取得します。市区町村では出ません。
ネットショップで中古販売する場合は、これに加えてサイトのURLを使う権利があることを証明する書類が必要です。プロバイダから届く登録通知書のコピーなどが該当します。
備考

許可を取った後にも、現場で守るべき義務があります。これを知らずに営業を始める人がとても多い。
代表的なのが古物台帳の作成・保存です。一定額以上の取引について、いつ・誰と・何を取引したかを記録します。
非対面(ネット)取引では、相手の本人確認が義務付けられています。対面でないぶん、確認方法が法令で細かく決められている点に注意してください。
許可証は更新制ではありません。今回確認した警視庁・神奈川県警の手続案内には更新手続の説明がなく、申請手続中心の案内になっています。ただし住所や品目が変われば変更届が要ります。
問合せ先
問合せ先は、営業所を管轄する警察署の生活安全担当課(防犯係)です。

私の経験上、書類の細かい書き方や、自分のケースで許可が下りるかどうかは、その管轄署に直接聞くのがいちばん早くて確実です。
許可要件の判断はやや属人的な面もあるので、申請前に一度相談に行くことを強くすすめます。手ぶらで行かず、扱う品目と営業所の住所だけはメモして持っていくとスムーズです。
情報発信元
この記事の事実関係は、法令はe-Gov、手続は警察、という一次情報をもとに確認しています。
制度の根拠は古物営業法と同施行規則。手続の運用は各都道府県警察の案内です。許可基準や運用は地域差が出ることがあるので、最終的にはご自身の管轄署の情報を優先してください。
私自身は許認可申請を専門に扱う事務所で8年、古物商の申請を数多く担当してきました。本記事は条文と窓口確認の両方を踏まえて書いています。
各種申請・届出手続

古物商は、許可取得後も状況の変化に応じて各種の届出が必要になります。
住所や名称が変わったとき、扱う品目を増やすとき、営業所を新設・廃止するとき。これらはすべて変更届の対象です。
| 場面 | 手続 |
|---|---|
| 扱う品目を追加する | 変更届 |
| 営業所の住所が変わる | 変更届 |
| ネットショップのURLを追加する | 変更届(URL届出) |
| 管理者が交代する | 変更届 |
| 営業をやめる | 廃止の届出 |
変更があったのに届け出ないままだと、行政指導の対象になります。地味ですが、ここを放置している人は本当に多いので念押しです。
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古物商許可を調べる人が、あわせてつまずきやすいのが「自分は許可が要るのか」「ネット販売の表示義務」の2点です。

自分の不用品だけを売るなら許可は不要。仕入れて転売するなら必要、という線引きをまず押さえてください。
ネットショップで中古を売るなら、サイト上に許可証番号・許可した公安委員会・氏名(名称)を表示する義務があります。STORESなどで開業する前に、ここは必ず確認しておきたいところです。
よくある質問
窓口でよく聞かれる質問を、答えとセットでまとめました。
よくある質問
最後に一言。古物商許可は、手順さえ押さえれば自分で十分取れる許可です。迷ったらまず管轄署に電話を一本。それが取得への最短ルートです。
